高校卒業、でも勉強はまだ終わらない
娘はこの夏、イタリアの高校を卒業し、10月からフィレンツェ音楽院へ進学します。
高校卒業試験が終わり、一段落したと思ったのも束の間。
今度は9月に行われる音楽院入学前の筆記試験に向けて勉強を始めました。
イタリア音楽院は実技だけで入学できる?
日本の音楽大学では、
- 楽典
- 聴音
- ソルフェージュ
- ピアノ
などが入学試験に含まれることが多いですが、イタリアでは少し仕組みが違います。
まずは実技試験に合格すれば入学資格を得ることができます。
しかし、その後9月に音楽理論などの確認試験があります。
入学前に行われる確認試験
音楽院によって多少異なりますが、娘が受けるのは
- 和声
- 聴音
- リズム
- 簡単なアナリーゼ
- 音楽史
- ピアノ
など。
ここで一定のレベルに達していない科目は、不合格になるわけではありません。
その代わり、入学後に追加授業を履修しながら勉強していく仕組みになっています。
音楽高校出身者は免除されることも
イタリアには音楽高校(Liceo Musicale)や、音楽院のプレアカデミアコースがあります。
そこで基礎科目を学び、試験にも合格している学生は、この確認試験が免除されることもあります。
娘はあえて経済・法律を学ぶ高校を選んだため、音楽理論は家で勉強し、9月の試験に挑戦します。
この夏休みは試験勉強
もちろん、不合格でも大学に入れないわけではありません。
追加授業を受ければいいだけです。
それでも、
「入学後の負担は少ない方がいい。」
ということで、この夏休みは音楽理論の勉強を頑張っています。
とはいえ、
「ピアノの先生はとても人気で、『ピアノの試験に落ちて授業を受けられて良かった』という学生もいるくらい。」
という話も聞いたので、少し気持ちが楽になりました。
イタリアらしい教育制度だと感じる
私は、この制度をとても合理的だと思っています。
実技の才能がある学生を、音楽理論の知識がまだ十分ではないという理由だけで不合格にするのではなく、まずは演奏の力を評価し、足りない基礎は入学後に学べる機会を用意してくれているからです。
実は、イタリアの作曲家 ジュゼッペ・ヴェルディ も、若い頃にミラノの音楽院の入学試験で不合格になったという有名な逸話があります。
その真偽については諸説ありますが、現在のイタリアの音楽教育には、「才能を伸ばすことを大切にする」という考え方が感じられます。
演奏技術を伸ばしながら、必要な理論や和声、音楽史などは大学でしっかり身につけていく。
そんな柔軟な教育システムも、イタリアらしい魅力の一つだと思います。
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