娘が無事に5年間の高校生活を終えました。
日本では卒業式が大きな節目ですが、イタリアでは高校生活の本当の山場は、学校の授業が全て終わってからです。
なぜなら、高校を卒業するためには国家試験「Esame di Maturità(エザーメ・ディ・マトゥリタ)」に合格しなければならないからです。
娘もこれから6時間の小論文試験、6時間の専門試験、そして口頭試験に挑みます。
今回は、娘の高校生活を振り返りながら、イタリアの高校教育についてご紹介したいと思います。
イタリアの学校は入学式というものはなく、初日もジーンズを着て行き、なんとなく始まった高校生活。

イタリアの高校は5年間、1年生の時からクラス替えはなく、ずっと同じ仲間と勉強をします。
5年間、試験で思うように点数が取れずに泣く子がいたり、一緒にフランスへ旅行へいったり、宿泊学習があって一緒に踊ったり笑ったり。
イタリアの高校は誰でも入学することが出来ますが、進級するのが難しい。
なので、1年生の時に24名くらいいたクラスメイトは、落第してしまったり、進路を変えたりと最終的に1年生から5年間一緒に勉強した子は14名。
途中から他の高校から転校して来た子がいたり、落第して1年留年した子が加わったりと最終的には17名で5年生を終えました。
最後の日には皆で白いTシャツを着て行き、クラス皆のサインを書くのが習慣だそうで、白いTシャツを着て行き、サイン入りのTシャツで帰ってきました。


この5年間の試験は厳しく、時には夜遅くまで勉強していて、ここまで勉強しなくてもと思う事が多々あったのに、これで終わりではありません!
これから高校を卒業出来るかの国立試験が待っています。
他の高校の先生も加わり、高校卒業出来るレベルに達しているかを評価されます。
2日間の6時間の筆記試験、高校で学んだことを今後どう活かしていくかのプレゼンテーションを作成して説明し、イタリア語、英語、人類学、経済、法律などの口頭試験があります。
娘が通っていた高校は厳しいことで有名で、他の高校から転校してきて1日でやめてしまった子もいるほど。
娘は理数系、英語、イタリア語が得意なのですが、数学で間違えずに満点を取っても物理も完璧に回答をしても10点満点の9点半しかくれず、先生に間違えてないのにどうして満点をくれないのかと何度も聞いたことがありました。
先生の回答は「10点というのは滅多にあげられない。」と。
日本で勉強した私には理解出来ない事が多々ありましたが、イタリア人はこうやって鍛えられて強くなっていくのかなと、、、。
通っていた高校は昔の貴族のお屋敷を利用した校舎で、立派な階段には彫像が飾られ、教室には壁画、廊下には美しい天井画がありました。

そんな環境で学べるのは、芸術と歴史が息づくイタリアならではだと思います。

これから数週間は国家試験へ向けて最後の追い込みです。
5年間、本当によく勉強しました。
哲学や文学、経済や法律を学び、フランス語ではB2、英語ではC2レベルに到達しました。
時には試験の点数に落ち込み、夜遅くまで勉強している姿を見ることもありましたが、この5年間で学力だけでなく、人としても大きく成長したように思います。
いよいよ高校生活最後の試練である国家試験。
親としては、これまで積み重ねてきた努力が十分に発揮できることを願うばかりです。