フィレンツェ旧市街に暮らしていると、まわりは何世紀も前に建てられた建物が並び、窓の外にはルネサンスの街並みが広がっています。
玄関を出るといつでも美術館の中を歩いているようですが、ときどき緑が恋しくなることがあります。
そんな時、私が向かうのがボーボリ庭園です。
観光名所として知られていますが、私たち地元の人たちにとっては、季節の移ろいを感じながら散歩を楽しむ、特別な憩いの場所でもあります。
フィレンツェ市民は無料で裏口から入場出来るので、子供たちの遊び場になっていたり、住人の運動する場所になっています。
ボーボリ庭園は、夫が子供の頃は誰でも無料で入場出来て、子供たちが鬼ごっこをしたり、芝生の坂を転げ落ちたりして遊んでいたそうですが、今では美しく整備され、先日訪れた時も噴水周辺で大規模な修復工事が行われていました。

数年前までは栗の木が沢山あり、秋になると子供たちが栗拾いをしていたり、観光客や留学生、学生らしき人たちが芝生の上に座ってピクニックをしていたりしましたが、今年は綺麗に整備され、芝生に入るのが禁止になっていました。
年々美しくお手入れされていっています。

広大な敷地なので、今まで公開していなかった所が公開されたり、今まで入れた所が整備のために入れなくなったりと、いつ行っても新しい発見があります。

先日初めて見つけたのがぶどう畑!
小さい頃から遊び場として使ってきた夫も初めて見たそうです。

最近はゆっくり寛げる椅子も置かれ、本当に丁寧に手入れがされています。先日も庭師たちが生垣を美しく直角に刈り込んでいました。
学生の頃、いつかボーボリ庭園のベンチに座って本を読みながらのんびり過ごせる日が来たら素敵だなと思っていました。
気がつけばフィレンツェで暮らして20年以上。
椅子も用意され、あとは私が時間を見つけるだけになりました。
ボーボリ庭園を歩くたびに、観光地としてだけではなく、自分の人生の一部になっている場所なのだと感じます。