フィレンツェの多くの美術館・博物館が月曜日休館です。
そこで、月曜日に行くならおすすめなのがヴェッキオ宮殿。
月曜日に開館している数少ない美術館です。
そして、フィレンツェのヴェッキオ宮殿へ行く際に訪れたいのが地下にあるローマ遺跡。
ローマ遺跡の見どころ
丁寧につくられた劇場
この劇場は、8,000~10,000人の観客を収容出来たほどの大きさで、紀元前1世紀の終わり頃に造られたと考えられています。
一つ一つ本当に丁寧に石を積み重ねて造られていて、本当に丁寧な仕事をしていたのだなと感心してしまうほどよく出来ています。
時代の異なる地面
フィレンツェの現在の街は
・中世時代にローマ時代の地面の上に街を作り
・中世時代の街の上に現在の地面を作りました
なので、ローマ遺跡に行くと、
現在の地面→中世の地面→古代ローマ時代の地面を見る事が出来ます。
ヴェッキオ宮殿を支えられるような構造
ヴェッキオ宮殿の土台を傷つけずに苦労して掘った通路。
ローマ遺跡の上には500人広間などがあると思うと、凄いなと思ってしまうのは私だけでしょうか?
ヴェッキオ宮殿はもう訪れた場合、遺跡だけのチケットも販売しています。
スポンサーは日本企業
このローマ遺跡が一般公開できるようになったのは、日本の企業、バッグブランドgentenで有名な株式会社Kuipoの創業者のおかげです。
遺跡発掘のスポンサーとして経済的貢献をしたことで、一般公開まで来ることが出来ました。
エレベーターの横に名前が刻まれています。
遺跡発掘までの経緯
フィレンツェ市はシニョーリア広場を掘り古代ローマの公衆浴場を発掘したり、ピッティ広場を掘り起こして遺跡発掘をしてみたり、、、、。
色々な場所で遺跡発掘を行っています。
しかし、現在使っている通路を開いたままにしておけないと発掘した現場は埋め立てなければいけません。
シニョーリア広場からその下のローマ遺跡に行くようにすることは出来ないそうです。
しかし、ヴェッキオ宮殿地下にあるローマ帝国時代の劇場からシニョーリア広場に向かって少しずつ発掘を進めることで、シニョーリア広場下のローマ遺跡までを公開できるようになると分かったそうです。
なので、古代ローマ、中世、ルネッサンス、、、現代と時代を追ってフィレンツェの歴史を見ることのできる美術館に生まれ変わらせたいというプロジェクトを考え遺跡の発掘を始めました。
しかし、ローマ遺跡発掘途中で市の予算がなくなり古代ローマ遺跡発掘プロジェクトが進まないままでした。
そこに現れたのが日本企業株式会社Kuipo。
そして、何とか一般公開出来るまで発掘作業が終わったのでした。

遺跡発掘時の苦労
遺跡発掘は掘れば遺跡がゴロゴロ出てきます。
なので、かなりの時間がかかるそうです。
そして、どこから掘って良いか説明書などはないので掘ってみてダメならまた埋める。
そして違う場所から掘るという気の遠くなる作業なのだそう。
なので、一般公開まではかなりの時間がかかるだろうと思っていました。
しかし、当時の予定より少し遅れただけで一般公開できるまで発掘作業が進んだのです。
将来の野望
プロジェクトはヴェッキオ宮殿の下からシニョーリア広場下にあるローマ遺跡まで掘り進めること。
しかし、作業にはかなりの資金が必要で、スポンサーが必要なのだそう。
ヴェッキオ宮殿からシニョーリア広場の下の遺跡を見に行くことが出来たら凄いなと思うのです。
いつかスポンサーが見つかり、シニョーリア広場下まで歩いてローマ遺跡を見学出来る日が来ますように!
ヴェッキオ宮殿の開館時間